artists

Tatsuya Hattori

Toki, Gifu

口当たりがよいようにと薄く仕上げた器体に、指になじむ絶妙な丸みをたたえた取っ手。磨き上げられた銀彩の華やかさに惹かれてその器を手に取れば、作家のものづくりに対する妥協のない実直さが伝わってくる。たとえば同じ持ち手付きのカップでも、形によってディテールが工夫されている。一つ一つ、細部まで作り込まれた取っ手は、それだけでも美しく完成されていた。さりげなく見えて、膨大な手間のかかる制作だが、本人は「ゼロからつくるプラモデルのよう」と至って当たり前のように言ってのけてしまう。
器だから、使いやすくあることは当然。その制約のなかで遊ぶのが楽しいという作家の手が生み出す器は、自然体の美しさを備えながらも、潔い。

1978岐阜県多治見市生まれ
2004多治見市陶磁器意匠研究所修了
現在 岐阜県土岐市にて製作

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